東メボンの土産物

東メボンでは、道路を挟んで土産物店が並んでいます。以下の4枚の写真は、2013年3月に撮影したものです。乾季のこの時期、屋根のある土産物売り場の外に雛壇を作り、土産物を並べて売っていました。仏像や踊る天女(アプサラ)の像などに混じって、カンボジアの伝統楽器スコーやトローなども並んでいました。
DSC02321

少女が竹笛を吹いて、土産品をアピールしていました。手には、竹笛を入れるヤシで編んだ筒と、同じヤシの葉で折った飾り物を下げていました(左写真)。トゥクトゥクと自動車が止めてある駐車場の一角には、母親と2人の男の子の姿も見えました(右写真)。
DSC02322 DSC02279

遺跡の上から見た、広場と道路と土産物売り場です。午後4時ごろでしたが、写真の左に見えるブルーのシャツを着た係員の男性は、カップ麺を食べていました。
DSC02318

2013年8月に訪れた時には、土産物売り場前の道路は家畜たちの通り道にもなっていました。カンボジアの雨季にあたるこの時期、東メボンの周囲に広がる東バライの田は、田植えの季節です。道の北側から、少年と父親らしい2人を乗せた荷車が、白い牛に引かれてゆっくりと通って行きました。DSC09668

しばらくすると、今度は南から、2頭の牛を追いながら2人の小さな子どもたちが通って行きました。少し年上の子の手には、仔牛を追うための細い棒が握られていました。
DSC09706

子どもたちを目で追っていくと、その先に、母親が歩いていくのが見えました。大きな牛の綱は母親が握っていて、仔牛はその母牛の後をついていき、その仔牛の後ろを、子どもたちがついて歩いていたのでした。
DSC09707

この仔牛と子どもたちの家は、東バライの中にあるのでしょう。
DSC09709

地元の人たちが作る工芸品は、私たち観光客の目を楽しませてくれますが、そこで暮らす人々の何気ない姿に、心が温かくなる素敵なお土産をもらいました。

写真/文 山本質素・中島とみ子